投稿

ヒートアップ

 中山七里先生は手練れだ。題材、構成、テンポ、深掘り、グロ、どんでん返し、全部入り。書きあげる速さも尋常じゃないと聞いている。だからなのか、便利屋さん扱いされてはいないだろうか。奥さんが犯人だと思っていたら、犯人は別な女性。読者にはフルネーム隠してたけどね。登場する刑事の苗字をわかりずらくしたのもこのためなんだろうか。マジシャンだ。

欠落

 夏は読書がすすまんね。だって夏だもん。シリーズものなので、すいすいよめてるのだが、まぁ公安からんだ話なんで、まぁまぁかな。警察組織の勉強にはなった。

アノニム

 香港の学生運動について、微々たるものだが知識がついた。軽い感じで書かれているが力量あるんだよなぁ。原田マハ先生

グラスホッパー

 輻輳する人々の物語。その人たちは殺し屋で、みんな呼び名がとどろいている。訳ありである市井の人、鈴木を絡めた追いつ追われつでエンディングまで。文体がおしゃれなんだよなぁ。あんま好きではないが。ラストわからず。

残照の頂続山女日記

 あいかわらずの自分語り的な、文体なんだが、今回は、なんか鼻について、嫌だった。特に最後の女友達同士の手紙のやりとりが、キライだわ

同期

 今野便先生は、リズムがいいよな。

インディペンデンスデイ

 原田マハ先生の連作短編。腕あるなぁ。短い物語の中に起承転結があり、湊かなえ先生の作品にも通ずる連作中の人の繋がりがあって、最後は全体をつらなく独立というテーマで締める。素晴らしい。